卓上戦諸録(D16)

D16の卓上ゲーム記録

四版、Keep on the Shadowfell雑感(ネタバレなし)

 というわけで遊んできました(最初の三遭遇くらい)。やはり初めてのルールと言うことでいろいろ試行錯誤しました。
 その辺の感想を翻訳チームのPPS君とチャットで話したので、それをまとめます。これから遊ぶ方、遊んでみた方の参考になればと思います。
 冒険のネタバレはありません。

ダメージディールについて

D16:Keep oftheShodwfellを遊んできまして、遭遇を三つほどしてきました。何というか、敵のhpが増えたので泥仕合になり、一遭遇でDaily Powerを使って戻って野営って感じ。遊び方がわかってないせいなのか、どうにもダメージ不足といった印象です。
PPS:Shadowfellのパーティは安定志向でダメージディーラーは不足してます。
D16:なるほど、やっぱり>ディーラー不足
PPS:Striker(ストライカー:ダメージ担当)はローグしかいないので、挟撃できないとダメージがぜんぜんでないでしょうね。弓レンジャーかウォーロックかいればずいぶんちがうんでしょうけど。
D16:そうだねえ、ハーフリング・ローグでダガー使いは基本のダメージが不足してる。

#Sneak Attackは+2d8ダメージなので、ローグはCombat Advantageを得ている相手(Sneak Attackが乗る)を殴るのが必須の模様
##At Willでのダメージとしてはファイターが命中+6、ダメージ2d6+3、ローグが命中+8、1d4+7。急所が乗った場合には明らかにローグの方がダメージが大きい。

→ローグはダメージディーラーであるが、そのためにはCombat Advantageを得ている相手を殴るように状況を作る必要がある。

命中について

D16:あと、敵への攻撃がとにかく当たらなかった。いや、期待してたほど当たらなかったと言うべきなのだけど
PPS:敵のACは15くらいですよね? それで当たらないのは運としか言いようがないです。あと、命中率を上げる組み方がされてない(特にドワーフファイター)のも良くない。1レベルで《強打》はありえませんて。
D16:ああ、本当にそうだね>命中率を上げる組み方されてない。結局、PHB見て組み直してた。

補:ファイターは一日一回命中+6,ダメージ6d6+3の攻撃が行える(失敗しても回数は失われない)ただ、これを爆発させるには準備がそれなりに必要だ。当てられないと手番の無駄になる。おそらく、1レベルの時点では攻撃を当てられるキャラ構築が望ましいのかも。

D16:最初の遭遇は(ぴー)でAC高めだった。
PPS:Defender/Soldier系はたしかにACたかくてウザイです。Soldierは後回しにして、ローグが安心して挟撃できる体制を整えないと。
D16:つまり肝は、「当てる」「挟撃する」「集中砲火されない」かな
PPS:「当てる」は運しだいですけど、後ろ二つはそのとおりでしょうね。
PPS:HPが0以下になってからの回復も簡単なので、リスクを恐れない姿勢も必要かもしれません

PPS:こちらもSoldierの敵ではだれました。DMGにも、Soldierを出しすぎるとだれる点については警告があります(笑
D16:例のエンカウンターはSoldier*3なんだがっ!
PPS:あれはSoldierの1、2体をMinionに変えたほうがよさそうですね
D16:そだね>変更。

#Soldierというのは敵の果たす役割。AC高く、戦えるタフな相手。

Daily Powerはブレイクスルーではない。

D16:Daily Powerがそんなに強くないというか、ブレイクスルーじゃないよね
PPS:ブレイクスルー云々てPHBのどこにもそういうことは書いてないと思います。一日毎のパワーって、ダメージは大きくても命中は欠片も上がらないので、そもそもブレイクスルー(困ったときの切り札)にはならないでしょう。ブレイクスルーと呼べるのは、Immediate Interruptで相手の攻撃を無効化したり別の目標に向けさせたりする高レベルのパワーまでいかないと。
D16:印象が一人歩きしてるから、使いどころとかがうまくいってなかったんだろう。

#確かに派手に見えるけれど、必殺技ではないのです。

Defenderのmark能力について

補:Mark能力とは
 Defender(FighterやPaladin)が持つ能力で、自分が攻撃した対象を「マークする」と宣言することにより、「マークされた」敵は、
 *自分をマークしている相手以外への攻撃に−2ペナ。
 *マークしている相手から自分が離れる時に機会攻撃を誘発したり、マークしている相手からダメージを受けたりする。
 つまり、Defenderは隣接して敵をマークすることにより、その敵の他の仲間への攻撃を抑制できる。

PPS:DefenderのMark能力はどうでした? 説明文がやたら長いので、初見ではプレイしずらそうですが
D16:総じて理解はできてたけど、活用し切れてはいないね。何かおもしろいことができそうと思いつつ、個人で敵を足留めするにとどまってた。
PPS:Mark能力の有効性はDMの判断に左右されるところも多いので、いろいろ難しい気はします。モンスタが、Mark相手から殴られるのを覚悟しつつあえて別の相手を殴るという判断をするかどうかですね。
D16:そうですね>あえて殴るか。モンスターのRoleとInt,Wisにより判断するとしか

D16:そいや、パラディンのDivine Challengeって被マーク対象以外を殴ると自動的にダメージ来るけど、それってダメージ受けるまでわからないものなのかなぁ
PPS:それは、わかるという記述もわからないという記述もないですね。Conditionの説明では、自分がどんなConditonにあるかは自動的にわかるみたいなんですけど、FtrやPalのあれはMarkedというConditionに対する独自の追加効果なので。

クリーチャーの識別、ミニオンがわからないとめんどくさい。

PPS:Shadowfelの序盤の敵のうざさはわざとかも。4版のコボルドは1発でくたばる貧弱な坊やじゃない、とわからせるためとか(考えすぎか?)
D16:あ、それでなんだけどミニオンとそうでないクリーチャーって区別つかないよね。〈知識〉判定もキーワードや名前、タイプはわかるけど、そこまではわからず。故に、どう殴って良いのかがちょっとわからなかった模様。
PPS:Kobold Minionは”Kobold Mnion”までが正式名称のはずですが。
D16:確かにコボルドはそうなのだけど、Human Rabbleとかが出てきてそれがミニオンとわからなかったんです
PPS:あ、そうか。Rabbleは烏合の衆とかの意味だから、いかにもザコっぽい名前ではあるんですけどね。そのへんは英語のネイティヴでないゆえの問題でしょうか。
D16:なるほど、普通に考えれば雑魚っぽい名前だから気づくのか。
PPS:そのへんはDMがぶっちゃけてもいいことだとは思います。

補:ミニオンはクリーチャーの役割の一つ。攻撃が当たれば死ぬけど、他のクリーチャーとあまり変わらない攻撃、防御能力を持つ。わらわらと出てくるうえ、無視できない。

4thのウィザードは?

D16:後は……ウィザードがPer Day呪文使うと暇そうだった(笑)
PPS:ウィザード好きな人は、マジック・ミサイル・マシーンになることを嫌がる人がおおいでしょうから。
D16:そうだねえ、At Willのパワーが全部攻撃なので。正直、昔のウィザードの感覚を楽しみたい人には、Warlordの方が向いているのではないかと思ったり。
PPS:このパーティ、まともな遠隔攻撃がウィザードしかいないので、どうしてもダメージに偏っちゃいますね。
D16:ああ、そうか!>遠隔攻撃がウィザードしかいない。弓レンジャーがいればかなりプレイ感覚変わりそうだ
PPS:ウィザードに関しては、スペースの都合でメイジ・ハンドとプレスティディジテイションが省かれているのも問題です。うちのプレイでは、マイナー・アクションで使い放題のメイジ・ハンドがけっこう活躍してました。この辺り、PHBがあるならWizardの省略された能力をアリにして遊ぶ方が良いのかも知れません。

Keep on the Shadowfellのサンプルパーティ

D16:総じて、パーティ構成およびPC構築が手放しにわかりやすく遊しみやすいものではない感じ。
PPS:もともとShadowfelはコアルールが出揃うまでの場つなぎですしね。とりあえず4版を体験することが目的なら、最初はオープンフィールドでなくダンジョンのほうがいいのかも。
D16:なるほど。その伝で行くと最初はDMG付属が一番なのかもな。
D16:ただまぁ、コア三冊買うよりは安いから、「四版はまずアレ(Keep on the Shadowfell)で試してみよう」って人も多いと思うんだ。そして、普通のファンタジーRPGとしての文法や以前までのD&Dのつもりでプレイすると、前衛がダメージ不足、ウィザードはマジックミサイル砲台、クレリックは防御能力低い……となるんじゃないかと危惧。
PPS:クレリックの防御能力の低さってのがACのことなら、あれは誤植です。盾のボーナスが足されてません。(まあ、1しか違いませんけど>ClrのAC)。シャドウフェルのクレリックは完全に後衛ですね。射程の短さがネックですが。ハーフエルフの種族ボーナスが同じくスペースの都合で略されてるので、ほんとにダメな子です。シナリオの後半では、交渉ボーナスが役に立つこともなくはないんですが、それまではじっと我慢の日々。

〈威圧〉、およびD16のルールミス。

D16:あ、あと〈威圧〉なんだけど、Bloodedの敵に試みて成功すると降伏させられるってあるよな>PHBのP.186。ミニオンってBloodedにならんが、普通に〈威圧〉に成功したら降伏で良いんだろうか
PPS:ルールを文字通り読むなら、bloodedにならない=〈威圧〉されない、となりそう。
D16:頭目が降伏したら従う、とかそのあたりはRP的に解決するのが正しそうか。
PPS:それでいいと思います
D16:で、じつはいったん試しと言うことで『モンスター・マニュアル』のホワイト・ドラゴンの若いのと殴ってみたんだ。
PPS:おお
D16:で、そのときにホワイト・ドラゴンが威圧されてしまうとゆー。Bloodedになって、Willを抜いてたので……。
PPS:〈威圧〉 判定で27以上!? まあ出るときはでるか。
D16:いや、17以上じゃないか? 
PPS:相手が敵対的だと、〈威圧〉 に対する意志防御値は+10されます(PHB186左中)
D16:……やっぱりそうだよなぁ。KoSの方の〈威圧〉は特に書いてなくて、PHBの方のはさらっと見落としてた

取り回し安さとプレイ時間

D16:戦闘が重いという印象がありますが、それはルールに慣れていないせいなのか、連携ができていないせいなのか、それとも四版の戦闘は(処理は軽くても)あるていど重いのか。そちらはどうでした?
PPS:処理は軽く、ターン数は長く、重さは大差なし、といった感じでしょうか。DMG121ページの例だと、4、5時間のセッションで遭遇4回になってますね。このペースで毎週セッションすると、1年(バカンスこみ(笑))で30レベルになる計算だとか。
D16:非戦闘遭遇含めてだと1セッションで戦闘二〜三回?
PPS:そんな感じでしょうね。クエストによる経験点もあるし。

あんまり良い印象にならなかった理由

D16:んむ、本日のセッションにおいて危惧された「やばいんじゃないの」の5割くらいは、自分のミスとサンプルキャラの理解不足、慣熟が成されてないことによるようだ
PPS:プレイヤの構成は存じませんが、ふだんDMばかりの人がプレイヤをやると、いつもは神の視点で見えていたものが何も見えなくなってゲーマー的実力を発揮できないということもあります。おそらく3版のヘビーユーザであるだろう人たちから見れば、現時点で4版の方が見劣りするのは当然ですし。
D16:あとは、何となくPC構築の楽しみとか、今はあまり見えないなと。各クラスのできること。パワーがかなりストレートなので、個々のキャラで多様性を自分で作るのができるのだろうか?
PPS:コアルールしかない状態で、あからさまに不利な選択肢を排除していくと、多様性が減るのは仕方ないかもしれません。4版は多様性を犠牲にして「いらない子」ができにくいシステムになってますし。多様性云々を語るのは、各クラスのオーソドックスなパターンを遊び尽くしてからでいいと思います。どうせその頃までにはサプリが山ほど出てるわけで。
D16:そうだねえ。
D16:……本当にそうだねえ
PPS:ちなみに、レンジャーは弓と二刀流、ウォーロックはPact3種類で別クラスなので、PHBだけでも実質11クラスある計算です。3版よりはるかに自由度は低いとはいえ、マルチクラスもありますし。
D16:よし、今週末に向けてもう少しルールちゃんと読もう

Keep on the Shadowfell: Adventure H1 (D&D Accessory)

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