古本トラップ
ちょうど一週間前の5/23に結婚し、それから一週間ほど奥様が自分のねぐらを整えに来てくださってました。
別にその間もコンピュータには向かっていたのですが、どうもこの日記を書くと言うことはマスターベーションに等しい悦びがあり、たとえこの先偕老同穴、比翼連理、鶴は千年亀は万年高砂となる間柄であっても日記を綴るに一抹の後ろめたさがあり更新しなかったわけであります。
本日はひとまずの準備を終え、奥様が実家に準備に戻られたので何となく手が動いている次第。
今後も更新は奥様が寝ているか、買い物に出かけているか、友達と遊びに行っているかしている時になるのかも知れません。
と言うわけで、いつの間にか家庭人なるクラスにクラスチェンジしたわけですがこのタイミングを見計らったかのようなことがありまして、とりあえず古本。
BookOffの権勢著しくここ今市でもバイパス沿いの大型店にはさまざまに楽しいものがあります。地方都市の常としてもはや中心部の商店街は開店休業状態となっていますが、その中にD16が今回入った古本屋はありました。
古本屋ってのは大体がそうですが、あまり店先で人をひきつけるようにはなっていないです。ここも、ワゴンに日に焼けた新書が並んでいて入り口は狭く暗く、開店しているのかもわからないくらい。
いままで店先を通ってはいたのですが、食指を動かされることなく通り過ぎていました。
今日に限り入ってみようと思ったのは、駅まで奥さんを送った帰り、珍しく歩きだったからです(いつもは自転車)。
さて、入ってみると文庫に新書は普通どおり、ただしコミックスはほとんどが全巻揃いで置いてあり、この時点でちょっとしっかり見てみるかと言う気になりました。
たいてい古本屋でだぶつくコミックスと言うのはあるのですが、ここは割りとそういうのは少なめ。
パッケージングされて保存もよく「置くだけ古本」ではないことが伺えていたのですが……。
レジ前あたりで度肝を抜かれることに。
昭和20〜30代の少年誌(「伊賀の影丸」とか「ハリス無段」なんかが連載されてます)がずらっと(1冊5000円也)。
さらには手塚治虫、石ノ森章太郎、横山光輝、永井豪、藤子不二雄、白土三平、水木しげる、梶原一騎原作の劇画(カラテ馬鹿一代やカラテ地獄変)、望月三起也などの単行本(ほとんど初版)、愛蔵版、全集版などがずるずらとそろっていたのです。
マジ吐血モノ。
てか、手塚治虫の「来るべき世界」の実物(もちろんレジのガラスケースの中でしたけど)なんてこんな場末の古本屋で見つけるとは思わなかったよ……。
ここは秋葉原か?中野ブロードウェイか?
手塚治虫の300冊全集が18万と言う相場が高いかどうかはしらないんですが、仮に“結婚前の”俺が行ってたら、身代を潰していたこと間違いありません。
これは果たして天の配剤なのか。
俺はこのめぐりあわせを恨むべきなのか。
とりあえず、小学館文庫から出てた白土三平のシートン動物記を購入してほてりを沈めてきました。
次はワイルドセブンかなぁ。超人ロックは割とみんな持っているし。けれど、お金が……。
あとは、開高健のエッセイを二冊。
実家に帰れば父の本棚に見つけることができるのですが、やはり手元で何度も読みたいものなので。
連想。
この人は、ベトナムで九死に一生を得て、さらにビアフラにも行ったことのある人だった。
60前で死なないで今の有様を見たら、どんな風に言うのだろうか。