卓上戦諸録(D16)

D16の卓上ゲーム記録

反則は5秒まで

 Web上で面白いRPGに関する論考を読んだので、一言感想としてトラックバック
 本格的に言及したいけれど今は時間がないので。
 http://servicecoupon.txt-nifty.com/mikegui/2005/04/rpg_6e50.html
 で言われている「ミミクリのアゴン的ルドゥス化」とも言うべき結合。これって旧UWFからUインター、リングス、パンクラスへと流れた「総合格闘技としてのプロレス」だよねぇ。あのころの高揚を体現しているのがマンガ「修羅の門」のトーナメントなんだけど、「打・極・投」の各要素が総合されたハイレベルな攻防という幻想は結局、実際に現れた「何でもありのヴァーリ・トゥード」で示されたリアル(玄人が見ないと面白さがわからない攻防)の前に敗れたわけで。
 で、パイディアなRPGというのは何かってったら多分、「FMWのデスマッチ」や「WWWFのプロレス中継」ではないかしらん。そこでは、プロレスの試合の競技的な側面って言うのはプロレスラーたちが行なう抗争劇、集団劇の一部でしかない。ただし、プロレスラーは試合をやって何ぼ+状況を決定する場は常にリング≒観客に見られている場所なので試合をしないわけにはいかない。
 ずっと前に脳髄熱的死の兄ィが自サイトで繰り広げていた「プロレスとTRPG」は似ているのではないか?という論は、その言うところが二つのジャンルの類似性のみだったとはいえ、考察の突破口となる論を含んでいた。
#本当はここで、脳髄熱的死さんの論にリンクを張れたら良いのだけどサイトが転々としていて今どこにいるか知らないのですよ
 で、僕はRPGをする人間は見方さえ教えればプロレスを楽しめるだろうと思うし、本当に面白く感動的なプロレスの試合を見ることでRPGのセッション技術は高まると信じている。
 特に、RPGのゲーム的な部分とドラマ的な部分での葛藤をいかにすり合わせるかを悩んでる人には、目の前でその二つ、つまりプロレスにおける技術的・競技的な部分と観客へのアピール・納得させる部分のすり合わせは役に立つ。このすり合わせを衆人環視の元でライブで行い、しかも感動させて納得させるプロレス興行というのは、限りなくRPGのセッションに近い。
 
 問題は、プロレスを見ない人にはぜんぜん通じないだよね、この文。
 ちなみに、D16はUWFの流れが好きでしたが、最終的には全日の懐の深さに飲み込まれました。

 追伸・脳髄の兄さん、今どこですかー?