TRPG(中略)プリキュアを憎む理由(1.1)
(1)D16がプリキュアをどのように捕らえ、どのようにくさすこととなったか。
実は、D16がプリキュアという作品に関して書くのはこれが初めてではない。
自サイトで「伝奇思考実習」と称して、プリキュアの主人公2人を易占いで解釈するなんてことをやってたりする。*1
http://www.trpg.net/user/D16_Web/Others/Denki.html#04/03/22
http://www.trpg.net/user/D16_Web/Others/Denki.html#04/03/23
http://www.trpg.net/user/D16_Web/Others/Denki.html#04/04/07
#ちょっと、話題ずれるけど少女変身アクションモノは本当にオカルトと相性がいい。セーラームーンなんかもそうだった。
間違いなく面白そうだと思ってたころもあったのだ。特に(見ない人にはわからないだろうが)、オープニングを見たときのワクワク感はちょっとしたものだ。
とある先輩の言によれば“30分アニメのOPとは本編全部の予言である”という。だとしたら、この先この時間帯でどんなドラマを見ることが出来るのか? この対照的な二人はどんな風に話し合うのか、どんな風に出会い、そして仲たがいし、そして(あの瓦礫の中、懸命に手を引いて助け合うように)かけがえの無い二人になっていくのか。
そのことを楽しみにしていた。
なぜか。
それは、このアニメの器(時間帯と即物的に言ってもいい)が長期間の放映を予定しているものと思えたからだ。つまり、時間をかけて物語を編成してくれると考えたからだ。
実際、第1話時点では主人公2人はであったばかりであり、クラスメートであっても接点はほとんど無かった。自分たちがプリキュアとなって戦うこととなっても、その運命に対するスタンスは違っていた。このことは、彼女らがこの先互いを理解しあってゆかねばならないことを示している。
キャラクターの造形的にもそのことが期待できた。当初(いや、いまなおそうかも知れないが)彼女たちはごく普通の女子として描かれ、対応する。
セーラームーンの月野うさぎとは実は大違いだ。黒猫ルナにセーラー戦士になることを言われていても、“不満たらたら〜てカンジ、でも何とかなるなる”といってたのとは大きく違う。プリキュアの2人には覚悟が無かった。だからこそ、覚悟を決めることや宿命を受け入れることが1年みっしりと描かれるのを期待したのだ。
当時の日記にこんなことを書いている(http://www.trpg.net/user/D16_Web/Diary/Yabo_diary0403.html#04/03/25)。
でも、僕が自身で「一年間付き合いたい」って思ったアニメって少ないんですよ。ぱっと見て雰囲気が合わなかったり、録画するのがめんどかったりで。
その僕にして数少なく、(遅れはしたけれど)つき合えたアニメがMRRであり、多分これから付き合っていくであろうアニメがプリキュアじゃないかなと
だが、それは裏切られた。
いや、正確に言うならタイミングが期待していたものと違っていた。プリキュア第一シリーズで一番面白かったのは第八話であり、(D16的に)そこ以上になることはなく、ただだらだらと話が続いていった。*2
第八話については下記リンク先が良くまとまっている。
http://gyokusaikyuma.hp.infoseek.co.jp/pcka.htm
リンク先をごらんになっていただければわかると思うが、この8話で主人公2人はすれ違い、喧嘩、距離感ある日常、異常に巻き込まれて共闘、互いの重要性を再認識、そして仲直りする。この話全体が画面も演出もすこぶる上等で見た当時は素直に感動した。いまでも多分、面白いと思うはずだ。
早すぎた。
50話近い全体の流れの中で、この話が8話に来る。早い。いや、早くてもいいがこの話以降、二人の関係を揺らぎ無いものにしてしまったことはやはり早い。
抱いた危機感は現実となった。のんべんだらりとした話が続き、敵幹部が次々と損耗し、中盤で販促用のパワーアップ話が合って、そして変身シーンと必殺技のシークエンスは垂れ流しといっていいほどにひねり無く使われ、爽快感のかけらも緊迫感も無い代物に成り下がった。
個々の演出について言うのは止そう。
D16がプリキュアをくさす理由それは多分、“オープニングで予想した物語よりも全然面白くなかった”ことなのだ。これを、D16が勝手に高望んでしまったというのはたやすい。けれど、オープニングで見せようとしていた世界観やキャラクターが本編で総合的に魅力的でないというのは、やろうとしたことができていないことの証明に他ならない。