卓上戦諸録(D16)

D16の卓上ゲーム記録

渡竜のうらがわ

 D&D3版でキャンペーンをやってます。つい先日プレイしました。
 このキャンペーンはえらいことに第一話からプレイレポートがWebにあがってます。今回分は次のとおり(http://playreport.seesaa.net/article/4831426.html)。
 今回は3版としては最後(次回からは3.5版対応)のセッションとなりました。都合よく、PCの一人ウィザードのウィチカ嬢がマルドゥーング魔法学院を卒業したところ。
 今回の話がどんなだったかは、リンク先をご覧になっていただくとして、DM側の思惑めいたものをここに書いてみます。

 このゲームはキャンペーン・ゲームとして遊んでいます。ちょっと特殊なところがあるとすると、基本的に2人で遊ぶという前提のもと遭遇の調整を意識的にDM側で行なうって事です。
 とはいえ、別にワンダリング・モンスターの脅威度が1/2になるような調整をしているわけではありません。世界はPCたちが2人だろうと15人だろうと変わらず同じように脅威です。DMとしての調整というのは、世界観から導かれる脅威を保ちつつ、PC2人で対応できる脅威度で遭遇を準備し、冒険を作成するってことです。
 まぁ、盲信はできないものの脅威度という目安があるのでこれを用いていろいろ考えます。
 
 冒険を準備する前に、ざっと目的を書き出します。この目的はキャンペーン全体を通じての立場から、今回の冒険に要求されるもの。システム的なものと、物語的なものがあります。
 
1.システム的なもの
 ゆっくりと成長させるキャンペーンなので、今回の冒険によりPCたちが得る経験値は次レベルまでの大体1/3から1/2程度。4レベルから5レベルへの経験値は10000-6000=4000、よって今回獲得する経験値は1300〜2000ほど。キャンペーン補正として獲得経験値を50%減しているので総計では2600〜4000ほど与える必要があります。
 この目安から遭遇の難易度を決めます。今回の冒険での遭遇は4〜5回ほど。これは時間と参加者のルール習熟から考えた割合で、セッションを無理なく行なえる時間から考えます。
 すると、1回あたりの遭遇では500〜800ほどの経験値を与える必要があり、それにふさわしい4レベルキャラへの遭遇の難易度は3(このとき400EXP)から4(600EXP)となります。
 一般に、4人パーティでは自分たちのレベルと等しい難易度の遭遇は無補給で4回こなすことができるとされています。PC2人体制で難易度3〜4の遭遇を4〜5回こなすのは大変だということが想像できます。ゆえに方策を考える必要があります。
 
 このように最初に成長スケジュールから、与えるべき経験値を見積もっておくと、物語として遭遇に要求される水準が明確になります。物語主導で冒険を考えるときには重要なステップと考えています。
#もちろん、ダンジョンをセッティングして“潜るだけ潜れ”なセッションをしているときには必要ないステップなんですがね。