卓上戦諸録(D16)

D16の卓上ゲーム記録

天下繚乱 Webリプレイ「妖廻り無頼帖」後編掲載!

 というわけで、超時空時代劇TRPG『天下繚乱』公式サイトでのリプレイの後半が掲載されました! ホンとは当日に告知すべきだったんですが風邪でぶっ倒れておりまして、その間になんとかTwitterhttp://twitter.com/#!/D16)で告知したので、主にその文章を以下に転載し、こちらでの告知とさせていただきます。皆様、どうかよろしくお願いします(以下から転載)。

 薬を飲んで冷えピタして、首筋に湿布貼って落ち着いたので、天下繚乱Webリプレイの宣伝を改めて行なおうとおもうなう。俺には声は(今は)ない、けれどキーボードは叫ぶ。
 天下繚乱、Webリプレイ、まだご覧でない方は公式サイトよりどうぞ(天下繚乱RPG)、そもそもTRPGや天下繚乱ってなによ?って方にはすがのたすく先生による“天下繚乱RPG指南”(天下繚乱RPG)からまずは掴んでいただければ。
 今回のリプレイ、小太刀先生よりお話しを頂きまして、自分も時代劇は大好きなもので二つ返事で引き受けさせていただきました。確かその時には文庫の妖異暗躍譚が2つくらいまででてたのかな? 皆さんと同じように自分もシャーロックホームズの破邪顕正(と書いてデモンベインと読む)に仰天したクチです。

妖異暗躍譚1 白梅の鮮華 Replay:天下繚乱RPG (integral)

妖異暗躍譚1 白梅の鮮華 Replay:天下繚乱RPG (integral)


 この天下繚乱、舞台となる化政時代の良い感じに時代劇ができるように虚実をいり混ぜてるところ、そして、大胆なアレンジが加えられたパーソナリティ(下町のナポレオンとか!)、数々のキャラもまたイマジネーションを沸かせる面々でした。実のところ最初は「破れ奉行」とかをやろうかなと思ってたんですが、加納さん田中さんからキャライメージを伺って、結果「旅物にしよう」というのはすぐに決まりました。

 ちなみに、「破れ奉行」ってのはあの隆慶一郎がメインに脚本を書いて、萬屋錦之介が主人公をやって、鯨船にのって悪党の元に乗り込み、銛を打ち込んだ後悪人をばったばったと斬り捨てる痛快娯楽時代劇です。

 これについては公式リプレイでいずれだれかやるかも知れませんが、むしろまだ誰も手をつけてないうちに皆さんのところでやると良いと思いますよ。深川奉行についてはちゃんとルールブックの45ページに記述があるから!

 で、旅物ってーと(このあたりは桂令夫先生の受け売りですが)紋次郎以前、以後になります。紋次郎がなぜ受けたかッてー話はまた長くなるんで省きますが、やくざ映画における「仁義なき戦い」前後くらいのインパクトがあった。で、まずは笹沢先生の紋次郎をよんで、雰囲気をつかむ。

木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った (光文社文庫)

木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った (光文社文庫)


 なるほど、紋次郎はそのままやるのは難しいけれど紋次郎の雰囲気を生かしつつ集団物にはできそうだ。となると、「三匹が斬る」が良いだろう。これを少しシリアス目にするか、てなところ。で、次には妖異廻りの話を考えます。旅をして,妖異を倒す。となると、実はとても良い例があります。
 手塚治虫先生の「どろろ」です。傑作、マスト読め。じつはこの作品の妖怪ってほぼ手塚先生の自作じゃなかったっけ。このストーリーは妖怪が村々でいかにして人を食い物にしているかという描写やギミックが素晴らしいんです。
どろろ (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)

どろろ (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)


 三匹が斬るどろろ、これに自分が好きな時代劇映画、『十三人の刺客』と『用心棒』をちょっと囓らせていただいて、全貌ができました。蛙と蛇廻りのギミックは伝奇時代劇っぽさを出そうと思いまして。このあたりは吉野裕子先生の著作とか漁るといくらでもネタになりますね。キャラクターについては、皆さんちゃんと背景を入れ込んでくれましたのでそこからまたネタを引く、と言う形でほぼ苦労せずにやれましたね。予想外だったのはゆずキック……。っと、これは後半のネタバレですね。まだの方はぜひ上記リンク先から本編を先にご覧下さい。
 そして、各所でのPL諸氏からのアイデア。源八郎の持つ大蛇の鱗を使って貰う、までは何となくだったんですがそこで宿場の人間たちを巻き込んで、英傑だけの物語にしないでくれた。NPC達を関わらせてくれた、そこがとても嬉しく思ったし、結果として虎太郎と半次他の仲直りにも繋がった。
 その種の話題でいえば、皆さん本当に自分が関わったNPCを大事にしてくれて、嬉しかったなあ。

 あ、あとリプレイ見ていただければ一目瞭然なんですが、今回もどどんとふ使ってます。純粋にリプレイ作業する上ですばらしく役だった。とくに渋沢さんが各自の奥義をイニシアチブウィンドウに書きだしてくれて、使用済みチェックとかをして下さってたのでかなり遊びやすかったです。
 そいえば、天さんのキャラが源為朝って聞いたときにも一瞬の躊躇いというか「そうか、来たか」と自分の中の何かを緩めなければならないという覚悟を覚えたのでした。というか為朝はずるいんだよう。弓張月準拠だと、夢枕的生物のクセしてハッピーエンドなんだぜ
 というかですね。基本ルールブックだけだといくさ人は戦国時代とかで済んでたんだけど、後から平清盛他が閻羅王ででてきたから、源平時代の英雄とかも出せるわけで、ここに日本史英雄伝説ファック合戦が勃発してしまう危険がッ!
 ちなみに、日本史英雄伝説のっとり合戦(少しまろやかな表現)になってしまうと、そのうちPCに光源氏(NPCをたらし込むだけで戦ったりするのか知らん)とか実は男装ッ娘だった紀貫之とか、ゆめがひろがりまくりんぐ。西行法師と松尾芭蕉とで奥の細道、退魔行。5七5で足りないところを西行法師が続けて、とか
 ええとやや話を戻しまして。
 既に天下繚乱のリプレイシリーズは妖異暗躍譚(大河伝奇時代劇)、女子高生江戸日記(市井もの)、そして今回Webで旅物、大江戸妖怪絵巻では江戸を守る組織の内部をえがき、さらに妖怪と人間との共存を扱ってる、とかなりテーマが多い。尽きない。

女子高生江戸日記 Replay:天下繚乱RPG (integral)

女子高生江戸日記 Replay:天下繚乱RPG (integral)


大江戸妖怪絵巻 ?雀と少女と名探偵? Replay:天下繚乱RPG (integral)

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 『天下繚乱』及び時代劇というジャンルのポテンシャルの高さには改めて驚かされます。僕としてはどこかで柳生スキー軍団を出したいんですが……。
子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎 [DVD]

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 東映のスタジオのおかげで、特撮と時代劇の相性が異常なだけでなく、江戸の読み本の時代から英雄クロスオーバーを重ねてきたわけである意味スゴイ巨人の肩に乗ってるようなものだと思うんですよ>『天下繚乱』。で、これをわかる形で遊びやすくしてあるというのが、いいな。と。
 で、そういう時代劇の新たな地平を提示し、皆さんの遊びや発送の枠を広げる、そんなリプレイがきっとこの先も天下繚乱からは生まれると思うんですよ! だからみんなアンケートとか、応援とかよろしくね!と、無理矢理まとめます(笑)
 みんな、改めて興味を持ったら『天下繚乱』手にとって見てください。サンプルキャラ、シナリオに丁寧な注釈もついていて、遊びやすいことこの上ないです!
天下繚乱RPG (Integral)

天下繚乱RPG (Integral)