GameDay DMG2、テストプレイのフィードバック
そろそろ今週末あたりから始まるGameDay DMG2(詳しくはこちら)。
各地で準備が進められていると思います。
僕もテストプレイに参加させて貰い、いろいろと思うところがありました。一緒にテストプレイした”エンターテイメント業界一痺れる”B.Mさんところにて知見がまとめられてます。
まずはこちらを確認ください。
【D&D】DMG2ゲームデイについて【運営者必読】: (エンターテイメント業界一痺れる)びぃえむブログ
で、同じようにテストプレイを行なった、仙台のさぼりっこさんが更に詳しくまとめてくれています。
許可を貰ったのでその内容を転載させていただきます。
当然のことながらネタバレ全開なのでいったんたたみます。
最初に参加者に話すべき事
- 遭遇には複数の役割を持つクリーチャーを混ぜる。
- 役割に応じたクリーチャーの配置を考える。(砲撃役・制御役は最後列、指揮役、暴れ役は中列、兵士役は前列、奇襲役は隠れていて最初は配置しない等)
- 地形を利用する(登攀が困難な崖の上に砲撃役等)。
- 技能を使う部分がある遭遇(技能チャレンジ、罠、崖等)を考える。
- クリーチャーの組み合わせは後付けで理由をこじつける。
- クリーチャーの特徴を把握し、最初にプロデュースする。
- アーティフィサーの能力を把握し、説明する。
- 遭遇2の竪穴と滝を這い上がるには難易度20の〈運動〉判定が必要となる。これは、ダイス目で18を出さない限り上がって来れないPCがいるため難易度を15程度に変更するべきだ。(D16注:この穴をつかって下りてくる時点でロープを使用しているはず。そのロープが下まで垂らされているならば、ロープを使っての登攀になるので難易度は10程度になる。ロープについて忘れなければ十分対処できるので忘れないようにしよう)
注意点及び改良点
セット中唯一の暴れ役である“ファウルスポーンのでかぶつ”は、桁違いの能力を持つため出すのが難しい。
よって、このミニチュアを代替品として使える2つのバリエーションを用意した(D16注:後述します)。2種類ともモンスターマニュアルに記載されているクリーチャーをそれぞれテンプレートを充てて精鋭化し、“ファウルスポーンのでかぶつ”と同等のXPにした。
正直これでも充分強い。もっと強くしたい場合は全てのパワーの命中修正を1〜2づつ上げても良い。
バルルグラとドゥームドリーマーの組み合わせは、ドゥーム・ドリーマーの持つオーラから恩恵を得られるので、バルルグラの命中を上げずにセットで出すのも面白い。
また、オーガーのサヴェッジ・バーサーカーは「再生5」を持っているので、防御値の持つ印象よりもタフに戦えるはずだが、ヒット・ポイントの管理が煩雑になる。
話は変わってこのセットには砲撃役が存在しない。そのため追加の砲撃役として、ゲームデイ・プレイヤーズハンドブック2に登場した“ルーンスパイラルデーモン”(データはモンスターマニュアル2を参照)を混ぜるのも良い案だ。前々回にマスターをやった人ならフィギュアを持っているだろうし。
このクリーチャーもドゥームドリーマーと非常に相性の良い組み合わせとなる。
●代替クリーチャー
バルルグラのバーサーカー (参考)http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/news/fc1/0511_01.htm
バルルグラのバーバリアン レベル8 精鋭・暴れ役
大型・元素・野獣(デーモン) XP700
イニシアチブ+7 感覚〈知覚〉+12;夜目
hp:98;重傷値49;サヴェッジ・ハウルも参照
AC20;頑健22;反応18;意志17
抵抗:選択式10
セーヴィングスロー:+2
アクション・ポイント:1
移動速度:8;登攀8
wスラム/叩きつけ(標準;無限回)
間合い2、+10対AC:1d8+6ダメージ、または、バルルグラが重傷の場合2d8+6ダメージ。
Wダブル・アタック/2回攻撃(標準;無限回)
バルルグラは2回のスラム攻撃を行う。
サヴェッジ・ハウル/野蛮な遠吠え(フリー、初めて重傷になった時点;遭遇毎)
バルルグラおよびバルルグラから5マス以内にいるすべての味方は、そのバルルグラの次のターンが終了するまで攻撃ロールに+2のボーナスを得る。
属性:混沌にして悪 言語:奈落語
技能:〈運動〉+15
【筋】22(+10) 【敏】16(+7) 【判】16(+7)
【耐】18(+8) 【知】6(+2) 【魅】12(+5)プレシング・ストライク(標準;無限回)
+10対AC;攻撃を行う前に2マスシフトできる。このシフトは敵の占めているマスも通過できるが、移動の終了時には敵に占められていないマスにいなければならない。ヒット:1d8+6ダメージ、またはバルルグラが重傷の場合2d8+6ダメージ。目標を1マス押しやる。バルルグラが激怒中は1d6の追加ダメージを与える。
コンバット・サージ(フリー・アクション;1日毎)
激怒中に行ってミスした1回の攻撃を再ロールする。
グレート・クリーヴ(標準;遭遇毎)
近接範囲・爆発1、バルルグラから見える敵すべて
+10対AC:1d8+6+隣接する敵1体毎に+1ダメージ、または、バルルグラが重傷の場合2d8+6+隣接する敵1体毎に+1ダメージ。
スウィフト・パンサー・レイジ(標準;1日毎)
+10対AC;ヒット:3d8+6ダメージ。;ミス:半減ダメージ。効果:この激怒が終わるまでバルルグラは移動速度に+2のボーナスを得、かつ1回の移動アクションとして2マスシフトできる。
大暴れ
クリティカル・ヒットを与えた際、即座に追加で1回のスラムを行うことができる。(1ラウンド1回まで)
・オーガーのサヴェッジ・バーサーカー
オーガの蛮族のサヴェッジ・バーサーカー レベル8 精鋭・暴れ役(指揮)
大型・自然・人型 XP700
イニシアチブ+4 感覚〈知覚〉+4
hp:100;重傷値:50
再生5
アクション・ポイント1
セーヴィングスロー:+2
AC19;頑健25、反応16、意志16
移動速度8
wグレートクラブ(標準;無限回)◆[武器]
間合い2;+11対AC;2d10+5ダメージ。
Wアングリースマッシュ/怒りの猛打(標準;再チャージ6)◆[武器]
オーガはグレートクラブによる1回の攻撃を行う。この攻撃においては、攻撃ロールを2回ロールして高い方の結果を用いる。
マーダラス・フレンジー/殺戮の狂乱
ある遭遇の中で初めて1体の敵のヒット・ポイントを0以下にした時点で、1点のアクション・ポイントを得る。
サヴェッジ・リビューク/獰猛なる反撃(即応・対応、近接攻撃のヒットを受けたとき;無限回)
攻撃した相手に対して1回のグレートクラブによる攻撃を行う。
属性:混沌にして悪 言語:巨人語
【筋】22(+10) 【敏】11(+4) 【判】11(+4)
【耐】20(+9) 【知】4(+1) 【魅】6(+2)
セットにあるクリーチャーのレビュー
ドゥームドリーマー
このクリーチャーの無限回パワーであるチリング・レイは相手を“動けない状態”にする為、スケアクロウ・ストーカーのディスエンバエリング・ストライクが活かせる。
また、ドゥームドリーマーのオーラは元素かデーモンのキーワードを持つクリーチャーの攻撃に+2をするため、(本セットには存在しないが)これらのキーワードを持つクリーチャーを周囲に配置するのも良い。
このクリーチャーのタッチ・オヴ・インサニティはもちろんPCを崖下に突き落とすのにも使えるが、PCが味方の暴れ役の機会攻撃範囲内にいる場合に強制的に「移動」させて暴れ役の機会攻撃を誘発させる使い方もできる。
ドゥエルガル アスモデウスのクレリック
このクリーチャーの主武器はアイアンボルト・オヴ・オビーディエンスだ。この攻撃によって、近接基礎攻撃が優秀なPCを動かして他PCを攻撃させましょう。
また常に最前線から5マス以内に位置取りし、味方の攻撃がミスした時は必ずタイラニカル・ジャッジメントによって再攻撃をさせよう。
それから遭遇の前半に、一番回復力を消費しそうなPCにディマンド・トリビュートを使い自身のヒット・ポイント回復に努めよう。
ドゥエルガルの衛兵
このクリーチャーは用意されたクリーチャーの中で一番攻撃修正が低いし、防御値もそれなりだ。
正直、DMの出目が平均値ではPCに攻撃が当たらない。相手が防御役ならば尚更悲しい思いをするだろう。
マイナーアクションで攻撃できる遭遇毎パワーを持つが、命中するのも怪しいので期待はしないでもらいたい(キリッ。
唯一の利点は用意されたクリーチャーの中では一番の低コストを誇る為、数を用意して暴れ役や遊撃役の挟撃の為だけに用意するのも良い。(セットだけを使うと3体しかいないが・・・)
また多数用意でき配置も絶妙であれば、ドゥエルガル アスモデウスのクレリックの遭遇毎パワーであるウェーヴ・オヴ・ディスペアで一瞬輝けるかもしれない。
ファウルスポーンのでかぶつ
かなり危険。
一番ACの高いPCのザンドロスですら10以上の出目で当たる(重傷時は8以上)。
しかも、ダメージが2d8+7(重傷時は3d8+9)と同一のPCに4発(重傷時は3発)も攻撃が当たればHPを最大値から0以下まで一気に削る事が可能。
ダメ押しでACが24(重傷時26)と“暴れ役”の防御値としては突出して堅いので倒れない。
要約すればこのクリーチャーが1体いれば、パーティーを半壊どころか全滅させることも簡単である。
特にドゥエルガル アスモデウスのパワー、タイラニカル・ジャッジメントとの組み合わせはPCにとって地獄そのものだ。
もし、このクリーチャーをシナリオに登場させる場合はちゃんとPCが勝てる仕掛けを考えよう。
ファウルスポーンの切り裂き魔
実はMMのものとデータが異なっている(MMのファウルスポーンの切り裂き魔は移動しながら近接で4回攻撃ができる)。
〈隠れ身〉が+12あるため、遭遇開始時は隠れていたままスタートし、PCがボーンダガーズの射程範囲に入った段階で待機を解いて攻撃するのも良い。
また多数のクリーチャーと同時に出して、ACに+5の修正を得た上で機会攻撃を誘発しながら移動し、挟撃しながら攻撃するのが通常の戦術だと思える。
もしくはミノタウロスのごろつきと同時に出して、ミノタウロスのごろつきの能力で敵を崖から突き落とすような移動をさせて伏せ状態にした上で攻撃するといった方法も可能。
ミノタウロスのごろつき
主武器はスラッシング・チャージ、但し突撃が必要なので戦場を選ぼう。
とはいえ、通常ならば移動困難地形は突撃が不可能であるが、〈運動〉技能の判定で「跳んで」攻撃する事も可能である事を覚えておいてほしい。
最後に、死に間際のフェロシティを忘れないようにする事。
ホード・スカラベ幼虫の大群
このクリーチャーは「穴掘り4」と「振動感知4」がある事に必ず着目すること。
要するに遭遇の初めは地面の中に隠れていて、4マス以内に近づいたPCが居たら“いきなり表に出て奇襲”というのが推奨されています。
しかも、“戦術的優位”のある敵に対して攻撃がヒットすると「盲目状態」にすることができるため、是非戦術的優位を持てる相手を特定して攻撃するようにしよう。
また、PCがこのクリーチャーに隣接した状態でターンを開始すると自動的に攻撃できるため、なるべく多くのPCに隣接するような位置で移動を終了してみよう。
最後に、このクリーチャーはスウォームという特性上、近接攻撃と遠隔攻撃からのダメージは半減できる。ダメージを恐れずに前に出るべきだ。
スケアクロウ・ストーカー
このクリーチャーの攻撃は普通にPCに当たると思われるのですが、そのままではちょっとパンチに欠けます。
何故なら大ダメージを与えられる攻撃は相手が“減速状態”または“動けない状態”になっていないと発動できないからです。
もちろんスケアクロウ・ストーカーにも相手を減速状態にするパワーがありますが、再チャージの攻撃な上に長期的に抑えられないので大した効果はありません。
そこで、無限回パワーで相手を動けない状態にするドゥーム・ドリーマーと組み合わせるととたんに活躍できるようになります。
また、このクリーチャーは同族であるスケアクロウ・ストーカーのダメージをマイナーアクションで毎ラウンド5ずつ回復できるので必ず複数で出した方が良いクリーチャーです。