無敵看板娘11巻
- 作者: 佐渡川準
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2005/01/06
- メディア: コミック
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
気がついたら3年ほど連載されていた。あっという間だ。
ご存知、町内肉体コメディもついに11巻。この巻ではひさしぶりに新キャラクターが登場している。
しかし、変なマンガである。チャンピオンという雑誌ならではといおうか。特に郷愁を誘うようなものはないのだけど、色濃く昭和の臭いがする、居心地のいい世界といおうか。繰り返されるのはドタバタで登場人物の体を張ったギャグが繰り返される。
チャンピオンの体を使ったギャグっていったら、「浦安鉄筋家族」があるけれど、それとはちょっと雰囲気が違う。あちらがえげつないまでに過激な描写で馬鹿なことを濃密な画面で書き込むのに対して、こちらは淡白に感じる。いや、笑えるのだけどえげつなくないというかくどくないのだ。浦安鉄筋のギャグが立会いから電車道一本を技術の限り突き進む相撲だとしたら、こちらは立会いのタイミングからきれいにカウンターで、上段を取る伝統空手の組み手だろう。11巻で僕が1本取られた箇所は、「ビーム撃つのか」と、「薪しか割ってないじゃん」。
木曜日チャンピオンを読むのが楽しみになっているのだけど、その中でこの作品は自分の中で「あって当たり前」の作品になってしまっている。かつての「ORANGE!」とか「虹色ラーメン」、「カオシックルーン」のようなひきつけはないのだけど、間違いなく楽しみにしていて、読んで安心できるマンガだ。
もっと、声を大きくして「面白い」っていうべきなのかもしれないけど、なんとなくひそやかなお気に入りとしてあまり人には教えたくなかったりもする。