卓上戦諸録(D16)

D16の卓上ゲーム記録

GameJapan6月号のガイギャックス追悼記事は必読

 いろいろ切羽詰まってるのだけど、これは書いておかなければならない。
 現在発売中のGAME JAPAN (ゲームジャパン) 2008年 06月号に、翻訳チームの桂氏がガイギャックス追悼記事を寄稿している。
 ガイギャックスが亡くなってから、日本国内でもいくつか(特にゲーム系ニュースで)ガイギャックスについて言及されたが、まっとうなガイギャックスの追悼記事はこれがおそらくワン・アンド・オンリーだろう。
 ガイギャックスというデザイナ、彼が作り出したゲームについて簡潔にまとめ、そして日本におけるD&Dをこれまた的確、コンパクトにまとめた好記事だ。
 
 が、あえて今回。
 この記事はもう一つの記事の前振りなのだと言わせていただく。
 
 もう一つの追悼記事。それは、1974年にガイギャックスが著した記事、”Sword and Sorcery - In Wargaming”の翻訳である。
 この記事、簡単に言えば、
 おそらくは世界で最初にRPGについて書かれた記事であり、
 おそらくは世界で最初にRPGのプレイ風景を記した記事であり、
 そして最初期のD&D(≒RPG)がどのように遊ばれていたかが伺える記事である。
 
 そして、D16個人の印象として言わせてもらうならば、30年以上前から俺たちは同じことをしてたことの証明でもある。
 つまり、英雄になることを目指して冒険行に旅立ち、火に焼かれ龍に喰われ、呪いを受けて石になり、魔法によって蛙になり、毒ガスにまかれて即死し、落とし穴に落ちて首の骨を折り、そして時々栄光をつかむ。そんな冒険行をダイスとミニチュアと機転とギリギリの判断で紡ぎ上げていったことの証明なんである。
 
#というか、モルデンカイネン先生とその弟子ビグビーの冒険行は見てて他人事に思えない(笑)
 
 ああ、あのおっさん達も同じような目にあってきたんだなぁと、しみじみ実感できる。
 
#この記事、D&Dの30周年記念記事としてDungeon#112に掲載されたものであり、その号にはかの有名なモジュール” Mordenkainen's Fantastic Adventure”を3.5版にアップデートした”Maure Castle”という冒険が掲載された。
 
 すでに4版の声も聞こえる今、この記事を読んでRPGについて思いをはせ、そして遊んでみたらどうだろう? 僕たちはたぶん、RPGというジャンルの創生期の終わりから発展期への移行と言う歴史の流れをこの目で見て、そしてその流れのまっただ中にいるのだ。