卓上戦諸録(D16)

D16の卓上ゲーム記録

TRPG(中略)プリキュアを憎む理由(1.2)

 個々の話についてわざわざ書こうとは思わないが、それでも許せなかったのはプリキュアという話がせっかく“1年間の放映”という状況を持ちながら、その1年間を通じて話を盛り上げクライマックスの最終回近辺に物語の山場を持ってこれなかったことだ。
http://www.trpg.net/user/D16_Web/Diary/Yabo_diary0403.html#04/03/25
 過去日記でも書いているが、

 その人が教えてくれたのは一年間なり、2クールなり一つの番組に付き合うってことなんです。
(中略)
 これはね、個々の話だとか作家性であるとかそういう見方じゃないんですよ。一年間という歳月を作中の登場人物とシンクロして、つまり、一年間自分にその作品と向き合うって言うタスクを課したとき初めてわかる見方だと思うんです。

 ウルトラマンティガを一年通してみていなければ、ラスト数回のあの怒涛の興奮、感動は得られない。

 勇者指令ダグオンも一年付き合ったから、あの高校生達の生活とラストの作画に泣くことができる。

 個々の回や全体としての質に上下はあっても一年通して物語に付き合うっていう姿勢、よりによって僕は教わっちゃったんですよ。悪い先輩から。

 このD16の期待をプリキュアは裏切った。ラスト近辺の話を見たときのあの脱力感は……。もう駄目である。
 どうひどいかというと、1年間かけた意味が無いのだ。リアルで自分が見た期間も、作中の時間という意味でも、物語の中で二人は何も変わっていない。8話以降何も変わっていない。敵の造形は変わったけれど、だからストーリーの仕掛けが変わるわけでもない。技が通じなかったのは中盤1回で新しいグッズが出たら克服されて馬鹿の一つ覚え。
 “このストーリーに一年をかける意味はあったのか”、一年という物語の積み重ねが本来もたらしてくれるカタルシスも充足感もかけらもない、そんな話だった。
 そして現在のプリキュアマックスハートに至っている。